二階堂CMの歴代ロケ地一覧!九州の秘境駅と名所を巡る2026年版
テレビからふと流れてくる哀愁を帯びたピアノの旋律と、胸の奥深くに染み入る温かな語り口。作業の手を止め、画面の向こうに広がる名もなき情景に思わず見入ってしまった経験を持つ人は少なくありません。「大分むぎ焼酎 二階堂」のテレビCMは、1987年のシリーズ開始から現在に至るまで、日本人の心の琴線に触れる昭和ノスタルジーを映像美として紡ぎ続けています。
あの日どこかで見たような海沿いの無人駅、夕暮れに染まる石畳の坂道、深い霧に包まれた水辺――CG全盛の時代にあっても、二階堂酒造の歴代コマーシャルは徹底して九州各地の実在する風景をフィルムに焼き付けてきました。まるで一本の短編映画を鑑賞したかのような余韻を残す撮影場所の数々は、いまや大人の知的好奇心を刺激する旅の目的地として静かなブームを呼んでいます。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:二階堂CMの舞台は架空のセットではなく、大分・長崎・熊本をはじめとする九州各地の秘境駅や歴史的遺産。
- 要点2:福島勝美氏の深みあるナレーションと繊細なBGMが、名もなき名所を「誰もが持つ記憶の原風景」へと昇華させている。
- 要点3:2026年現在の交通状況を踏まえたモデルルートを活用することで、歴代名作の世界観を辿る聖地巡礼が誰でも体験可能。
【名作の舞台裏】二階堂CMの歴代ロケ地一覧と九州の秘境駅・名所
二階堂酒造が世に送り出してきた数々の名作CMは、どこか寂しげでありながら温かい、独自の映像世界を持っています。九州の豊かな自然、かつて人々の暮らしで賑わった炭鉱跡や近代化遺産、そして静かに時を刻む無人駅が主な舞台です。
歴代作品の中でも特にファンの記憶に刻まれている代表的なロケ地を整理すると、九州全域にその足跡が広がっていることが分かります。
【主な歴代CMと撮影地の一覧】
- 『消えた足跡』編(1994年):旧国鉄宮原線・北里駅跡(熊本県小国町)、豊後森機関庫(大分県玖珠町)、長崎市内の坂道
- 『風の言葉』編(2000年):島原鉄道・大三東駅(長崎県島原市)、国東半島の海岸線(大分県)
- 『父の背中』編(2004年):JR肥薩線・大畑駅(熊本県人吉市)、別府市街の裏路地(大分県)
- 『水の旅人』編(2009年):白川水源(熊本県南阿蘇村)、筑後川昇開橋(佐賀県・福岡県境)
- 『時空の旅』編(2015年):三池炭鉱万田坑(熊本県荒尾市)、日田市豆田町の町並み(大分県日田市)
これらの風景に共通しているのは、単なる観光名所の紹介ではなく、「人が生きてきた証」が刻まれた場所が選ばれている点です。古い木造駅舎のベンチや錆びた線路、擦り切れた石段といったディテールが、見る者自身の遠い記憶を呼び覚まします。
大分県内の撮影場所|豊後森機関庫から国東半島まで受け継がれる原風景
創業の地である大分県内には、二階堂CMの象徴とも言える名シーンの舞台が数多く点在しています。とりわけ有名なのが、玖珠町に佇む「旧豊後森機関庫(ぶんごもりきかんこ)」です。扇形に広がる重厚なコンクリート建築と転車台の遺構は、かつて久大本線を走った蒸気機関車の基地であり、産業遺産としての迫力とともに圧倒的なノスタルジーを醸し出します。
また、大分県北東部に位置する国東半島(くにさきはんとう)の素朴な海岸や、石畳と武家屋敷が残る杵築(きつき)の城下町、江戸時代の商家が立ち並ぶ日田市豆田町も繰り返しロケ地に選ばれてきました。朝霧に包まれる由布院の辻や、昭和の風情が色濃く残る別府の路地裏など、地元の人々にとっては日常の風景が、カメラのレンズを通すことで神秘的な詩情を帯びて描き出されています。
長崎・島原ロケ地の深層|海沿いの無人駅と異国情緒漂う坂道
有明海に面した長崎県島原エリアも、ファンの間で聖地として語り継がれるエリアです。象徴的なスポットが、島原鉄道の大三東(おおみさき)駅。ホームのすぐ背後にどこまでも青い有明海が広がり、柵のない開放的なプラットホームに潮風が吹き抜ける光景は、数あるコマーシャルの中でも屈指の美しさを誇ります。
長崎市内では、石畳が続くオランダ坂や東山手洋館群、入り組んだ階段の路地が幾度となく登場しました。夕暮れ時に街灯が灯り始める瞬間や、路面電車がガタゴトと音を立てて走り去る一幕は、長崎特有の和華蘭(わからん)文化が混ざり合う情緒と、二階堂が描く哀愁のテーマが見事に調和した好例です。
伝説の傑作『消えた足跡』の撮影地と込められたメッセージの考察
1994年に放映された『消えた足跡』編は、二階堂CM史上最高傑作の一つとして現在も高い評価を受けています。「何気ない日々の足跡は、いつの間にか風に吹かれて消えていく」という無常観を漂わせる構成は、視聴者の心を強く揺さぶりました。
この作品でメインロケ地となったのが、1984年に廃線となった旧国鉄宮原線の北里(きたざと)駅跡や、阿蘇の外輪山を望む草原です。草に埋もれかけた線路跡を踏みしめるカットは、過ぎ去った時間への追憶を象徴しています。映像表現の背景には、「失われていく時間や記憶を愛おしみ、今宵の一杯とともに振り返る」という二階堂酒造の一貫した哲学が息づいていると読み解くことができます。
福島勝美のナレーションと心揺さぶる名曲BGM|世界観を完成させる美学
二階堂CMの唯一無二の存在感を決定づけているのが、抑制の効いた語りと切ない旋律です。歴代CMのナレーションを担当してきた福島勝美氏の声は、低音で語りかけるような質感を持ち、押しつけがましくない文学的な響きを届けてくれます。「私はどこへ行くのだろう」「記憶のどこかに置き忘れたもの」といった抽象的で詩的なフレーズがすんなりと胸に落ちるのは、この声の力に他なりません。
映像の背後で流れるBGMにも徹底したこだわりが貫かれています。アコースティックギターの爪弾きや、静かに響くピアノソロ、どこか民族音楽を思わせる弦楽器の調べなど、あえて時代性を排除したアコースティックなサウンドが選ばれてきました。映像・言葉・音楽の3要素が緻密に重なり合うことで、15秒から30秒という短い枠組みの中に極上の物語体験が生み出されています。
【2026年最新まとめ】二階堂CMの聖地巡礼マップ&おすすめモデルコース
二階堂CMの世界観を肌で感じるなら、レンタカーを利用して九州のロケ地を周遊するルートが最も効率的です。各地の保存状態やアクセス環境を踏まえた、おすすめの巡礼ルートをご紹介します。
【大分・熊本を巡るノスタルジー探訪コース】
- 大分空港または別府駅を出発:午前中に杵築の城下町を散策し、レトロな坂道を歩く。
- 豊後森機関庫(玖珠町):午後は久大本線沿いを西へ進み、機関庫ミュージアムと巨大な廃墟美を見学。
- 小国郷・北里駅跡(熊本県):旧宮原線の橋梁群や遊歩道として整備された廃線跡を辿る。
- 日田市豆田町:夕暮れ時に古い商家の軒先を歩き、情緒ある宿で麦焼酎のグラスを傾ける。
【島原・長崎 海辺と坂道の旅コース】
- 諫早駅から島原鉄道へ:ローカル列車に揺られ、海の見える大三東駅で途中下車。
- 島原武家屋敷と湧水群:名水百選の街を巡り、清らかな水路のある風景を堪能。
- 長崎市内へ移動:夕刻から夜にかけて東山手・南山手の坂道群を歩き、街の灯りを望む。
なお、ロケ地の中には静かな住宅街や廃線跡の自然環境も含まれます。訪問の際は私有地への立ち入りを避け、地域への敬意を払った行動を心がけましょう。
【二階堂CMのロケ地】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:二階堂のCMはすべて大分県内で撮影されているのですか?
A1:いいえ、本社を置く大分県内だけでなく、長崎県、熊本県、福岡県、佐賀県、鹿児島県など九州全域の各地で撮影されています。作品ごとのテーマに合わせて最適なロケーションが選ばれています。
Q2:CMに登場する廃線や駅は現在でも見学できますか?
A2:豊後森機関庫公園や島原鉄道の大三東駅、旧宮原線の遊歩道などは現在も見学可能です。ただし、一部の廃線跡や自然地は足場が悪い場所もあるため、安全に配慮した見学ルートの利用をおすすめします。
Q3:最新の二階堂CM情報はどこで確認できますか?
A3:二階堂酒造の公式ウェブサイト内にある「CMギャラリー」にて、歴代のテレビCM映像やタイトル、放映年などの公式アーカイブが公開されています。
まとめ:記憶の原風景を巡る旅へ出かけよう
二階堂CMが長年にわたって人々を引きつけてやまない理由は、そこに映し出される風景が誰の心の中にも眠っている「故郷の記憶」を優しく呼び覚ますからに他なりません。
無機質な情報が溢れる日常から少し離れ、汽笛の音が遠く消えていった廃線跡や、波の音だけが響く静かなプラットホームに立ち止まってみる。グラスに注いだ琥珀色の焼酎を味わいながら、自分自身の足跡を振り返る旅へ出かけてみてはいかがでしょうか。 (出典: 二階堂 cm ロケ 地(Yahoo!ニュース))